G073 タンゴ・ホールドについて調べた事

投稿者: | 2022年3月9日

昨年の今頃からフェイスブックのグループ “Ballroom & Latin Dancers Memory Lane” に、私なりの思い出を投稿していますが、今朝、タンゴのホールドについて短い投稿をしました。それをこのHPでも記録として残します。

 

G073 タンゴ・ホールドについて調べた事
(Tango Hold)

 

タンゴを習い始めて以来、なぜ、タンゴ発祥の地のアルゼンチン・タンゴとホールドがまるで違うか不思議に思っていました。私の頭上にまとわりつくその大きな疑問符が消えたのは、それから数十年経過したある日、ダンス歴史家リチャード・パワー氏の記事「The Tango Family Tree」を見つ時でした。そこにはイラストを伴う次の記載がありましたので、その要約(FaceBook投稿より長い)を書き出します。

 

 

ヨーロッパと北米のタンゴの解説書を、同時代のブエノスアイレスのタンゴの解説書と比較してみると、北半球のダンサーたちは、ほとんど正しく、アルゼンチンと同じステップ、同じスタイルで踊っていることがわかります。

 

信じられない? では、この先を読んでみてください。

 

アルゼンチンタンゴ(Tango Argentino)は現在のブエノスアイレスで踊られているタンゴです。 社交ダンスの多くは、その発祥の地で進化を続けていますが、タンゴはその好例です。 10年ごとにステップやスタイルに変化が見られます。

 

現在のアルゼンチンタンゴを、1世紀前のブエノスアイレスのタンゴダンスマニュアルの記述と比較してみると、現在のタンゴ・アルヘンティーノからは、スロー・ステップとクイック・ステップのオリジナルの組み合わせがほとんど消えていることがわかります。 初期の典型的なアルゼンチンのタイミングは、スロー・スロー・クイック・クイック・スローでした。 タンゴのプロムナード・ポジションは、初期のブエノスアイレスのタンゴのマニュアルに掲載されていましたが、他のオリジナル要素とともに消滅しています。 一方、これらはすべては今日のボールルーム・ダンス(「アメリカン」タンゴ)に残っているのです。

 

タンゴ・アルヘンティーノには、複雑なフットワーク(ガンショ、サカデス、バリダなどのような)のステップやスタイルが数十年の間に追加されました。 クロース・エンブレイス・タンゴ(注:深く抱擁する形)は、1995年のスタンフォード・タンゴ・ウィークでこの国に紹介されて以来、広く採用されています。 何十年にもわたる変化を経て、今日のアルゼンチンタンゴはオリジナル版とは大きく異なってきました。

 

 

そして、記事で紹介されている本、 “EL TANGO ARGENTINO”(1916年発行)を開くと、挿絵のホールドは、まさに私たちが踊るコンチネンタル・タンゴのホールドとほとんど同じでした。

 

● ”The Tango Family Tree”の詳細はここをご覧ください。https://socialdance.stanford.edu/syllabi/tango_family_tree.htm

 

ハッピー・ダンシング!