6. 体の英語と雑学(644-675)

体・顔・骨・筋肉に関する英語

 

 

644 頭、ヘッド(Head
頭部。ダンスでは「顔」の感覚で使われることもあり、英語のTurn your head(頭を回転させる)は「顔を返す」と訳されることもあります。

◆顔も頭部もひとつにつながっていますが、意識を「顔」にするか「頭頂部」にするか「後頭部」にするかで踊りが変わります。例えば、タンゴのプログレッシブ・リンクの後で顔が前に入る傾向にある女性は、「顔」ではなく「後頭部」に意識を持って行なうと顔が前に入らなくなるばかりか、男性とのポジションが格段と改善されることがあります。

◆L.スクリブナー氏の本に見つけたヘッドに関するお話を紹介しましょう。・女性のヘッド・ムーブメントには二つの効果があると思う。一人の、そしてカップルとしてのベストのラインを作り出すこと。もうひとつは、バランスをとること。簡単にいえば、ヘッドを上手に使えるとバランスを高めることもでき、実利的です。落ち着いた、ゆったりとした両肩の上に優雅に置かれたヘッドは、女性が見せることができる最大の財産のひとつです。・パートナーのネリー・ダガン(Nellie Duggan)の話:「ヘッド・アクションは踊りを助けてくれます。でも、どんなときにも顔は自然に返し、自分のポイズやバランスの邪魔をしないようすることです」。・ヘッド・ポジションはショルダー・ラインに対して前に出ることも後ろになることもありません。ヘッドはスパインの流れに沿ってあるべき、つまり、ボディ・スウェイに沿ってあるべきです。私が思うに、ヘッドの使い方のルールとして動きの中の99%はボディが最初に動いて、それにヘッドがリアクションします。勿論このとき、ネックも使われます。

★自分のボディをあらゆる面でコントロールするには、頭の中を非常に明確にすることが大切です。(カルメン)

★頭部の動きは脊椎運動を支配する。(アレクサンダー)

★頭の上約3cmのところに帽子を持っていると想像し、その想像した帽子の中に頭を入れます。このとき、脚部を動かしてはいけません。頭は、あたかも王冠をかぶっているかのように、自信とプライドを持って使います。(ビル)

 

 

645 顔、フェイス(Face
★ボールルーム・ダンスでの表情は主としてダンスそのものの中から現れて感じとられるものであるべきですから、当然、誰かの顔真似をしようとする必要はありません。しかし、トップクラスの人になると、あらゆる面でトップクラスな訳ですから、完璧なフットワーク、完璧なスタイル、完璧なムーブメントに表情がついていかなければ、踊りを台無しにしてしまうでしょう。(L.スクリブナー)

★顔の表情についてできる助言は、ハッピーに見えることではなくナチュラルに見えることです。体の内なる感情を顔に表しなさい。ハッピーに見えるにはハッピーに感じていなければならないし、ハッピーに感じるには音楽に対する自分のリアクションを踊りで表現できていると確信できることです。(L.スクリブナー)

 

 

646 ひたい、額、フォリッド/フォアヘッド(Forehead
★私は額の中央に第三の目があるとイメージします。その目はいつも前を向いていて、私のバランスを助けてくれます。(ビル)

 

647 まゆげ、眉毛、アイブラウ(Eyebrow
★スイングではボディのすべてが関わってきます。眉毛までも! (M.ヒルトン)

 

648 目、アイ(Eye
★バランスの取れたホールドをするためには、目の使い方が問題になってきます。男性は自分が進む方向をしっかり見ておきましょう。(ビル)

★ラテン・ダンスでは出ていく方向へ目線を定めて出ていき、すかさず次の方向へ目線を決めると言う風に踊りますが、ムービング・ダンスでは目線をどこかに定めると動きが損なわれます。(サークルで)

 

 

649 鼻、ノウズ (Nose
★トウの上に鼻! (ビル)

 

650 首、ネック(Neck
★ネックは後ろ側を長くし、顎が上を向くことは決してありません。(L.スクリブナー ST)

★すべての生物は頭が脊椎の動きを引き出しており、そのためには首が自由でなくてはなりません。(アレクサンダー)

★首の後ろ側はできるだけ長くし、頭が上に伸びていく感じです。力で押し下げるのではなく、肩甲骨に意識をもって下に圧縮す感じで両肩を下げますが、余分な力は入れず、背骨が自由な感じにします。同時に、ボディの前にある筋肉群、すなわち、胸、肋骨、胃、両脇の筋肉などをできるだけ自由にします。無理にボディの前の方の筋肉を使って胸や肺を緊張させるようなことはしません。背中の方を伸ばすのです。(クリクリビー&カリーナ LA)

 

 

651 肩、ショルダー(Shoulder
◆肩と言う部位はあっても肩の骨はありません。ショルダー・ボーンと言う英語は肩甲骨ですし、肩の前側にあるのは鎖骨です。胸の中央から鎖骨が出ていて、その先端に肩甲骨がついていて、肩甲骨の上の方から腕の骨が繋がっています。ですから、「肩」で何かしようと思ったとき、それがどの部分を指すのかを考えると、問題解決しやすくなるでしょう。

★肩に関して知っておくべき重要なことがあります。それは、前進後退を問わず、常に前足の上にあるようにします。(H.ジェイクス ST)

★ラテンでもスタンダードでも肩は固めません。固めた肩のラインは一見綺麗に見えますが、呼吸を止めているときと同じように動きの自由が奪われてしまいます。肩に自由を与えてあげましょう。自由とは、適当に動かすことではなく、足の上にあるボディの、その中にあるスパインの動きに連動して動ける自由さ、ということです。(サークルで)

★いかなるときも両肩を下に押し下げることはしません。そのような行為は理想の筋肉の使い方に反します。(ビル ST)

 

 

652 背骨、脊柱、スパイン(Spine
バックボーン(Backbone)も広く使われています。

★スパインは私たちの最強の武器だと思います。スパインのことが分からないと、ラテン・アメリカンを理解していないのと同じです。私はスパインの最上部と最下部の尾骶骨の2点を垂直な関係に保つことが大切だと考えています。(カルメン LA)

★背骨は私の脚部が決めた方向へ移動しなければなりません。(L.バリッキ ST)

★わたしたちの頭の動きは背骨に2通りの影響(背骨を伸ばす、縮める)を与えます。背骨が長くなるとバランスがよくなりますが、それは体の内部で自然にバランスを整えようとする働きが行なわれるからで、これにより手足が自由に素早く動ける空間が作り出されます。(アレクサンダー)

★背骨は、下は尾骶骨から始まり頭の中央部まであることを理解すると、ヘッドとかスパインの使い方の話が出たとき、より深く理解できるでしょう。(サークルで)

 

 

653 胴体、ボディ(Body
★体をこんな風に考えたら良いでしょう。ボディは細い。頭は軽い。首は長い。肩甲骨をゆったり下におろして背中を平らに感じ、かつ、そこから肘までの長いラインを感じる。こわばった表現はしない。背骨を伸ばし、腰椎部が真直ぐ長くなった感じを持ち、力で頑張らない。腕は肩のラインを壊さないようにして上げる。腕を持ち上げ過ぎるとボディ・スイングが使えなくなり、重心が変わりますし、低すぎるとしおれて重い感じがします。腰は傾けず、首から真っすぐ下に下がっている感じに。肘が軽いと感じる。手と手首は力みから解放されるが、充分生気を感じるテンションを持つ。足の先から頭のてっぺんまで、体全体に軽やかなエネルギーを感じる。(L.スクリブナー ST)

★女性には自分自身で考えるボディが必要です。女性は女性として何をすべきか、明確に理解していなくてはなりません。男性の動きに反応できるよう、非常に機敏に、敏感にいなくてはなりません。いついかなる場合でも、女性の脚部は男性の脚部の動きより遅い動きをしなくてはなりません。男性がしたいリズムの取り方をフォローして踊るには、この方法しかないのです。(ボビー ST)

★多くの人はボディを伸ばそうと考えますが、実際には筋肉は縮むことしかできませんから、ストレッチは結果でしかないのです。簡単な例を示すと、真っすぐな腕を縮めるとき、肘の内側の筋肉が縮み、その結果外側の筋肉が伸びるのです。踊るときにボディのストレッチを意識しがちですが、それではボディの自由を失い、調和が取れなくなってしまいます。(L.バリッキ/タンゴの話の中で)

★ボディのテンションは必要ですが、テンションとは固めることではありません。最小限の筋肉を使ってボディを長く使いましょう。バック・バランスで悩んでいる人は、一度体を「ぐれてやる! 」とか「酔っぱらった」という気持ちになって、その場でストーンと下に崩し、そこからそうっと頭を持ち上げてくると、バック・バランスは改善されることでしょう。(サークルで)

★腹巻する部分に「空気の張り詰めた層がある」とイメージしましょう。(サークルで)

 

 

654 背中、バック(Back
★背中にプレッシャーをかけなければ、背中は広く、長く、自在になります。(アレクサンダー)

肩甲骨

655  けんこうこつ、肩甲骨、 ショルダー・ブレイド(Shoulder Blade/Scapula
★肩甲骨は鎖骨の端の関節に繋がっているだけで、背骨にも、肋骨にもくっついていませんし、肩甲骨同士もくっついてませんから、背中を一枚に固めて踊ろうとするのではなく、むしろ背中は自由だと思いましょう。(サークルで)

 

656 胸椎、ドーサル・バーテブラエ(Dorsal Vertebrae
★この胸椎の部分は頸椎に次ぐ大きな回旋領域を備えており、こここそが、ダンスの典型的な動きが起こる場所であり、回旋が最大に達することができる場所なのです。(オリバー ST)

 

657 へそ、おへそ、臍、ベリー・ボタン(Belly Button
ベリー・ボタンはお腹についているボタンの意味。正式な英語のネイベル(Naval)も使われます。

★二人のおへそを繋ぐ内側の楕円と二人の左肘を繋ぐ外側の楕円をイメージします。男性のヘッド・ウエイトは内側の楕円の上に、一方、女性のヘッド・ウエイトは外側の楕円の上にあります。これは、あらゆるフィガーを踊るときに使えます。(オリバー)

 

 

658 骨盤、ペルビス(Pelvis
★ペルビスの姿勢はかなり重要で、スパインのカーブに沿っているようにします。この形をキープしないで上手に踊ることはできません。男性はペルビスに弓の形の感じを持ち、女性のレッグ・アクションを感じないようにします。女性はペルビスを前や後ろに傾けたりはしません。(L.スクリブナー ST)

★骨盤のポジションを保つには特定の一連の筋肉が必要とされています。その一連の筋肉とは足の親指から始まって、足の裏を通り、ふくらはぎを抜け、膝裏を上り、ちょうどお尻の下で終わります。このひとつながりの筋肉は、足の親指がフロアをプレスすると活性化されます。(オリバー ST)

★骨盤が前傾していると、よく見かける、腰の後ろが引っ込んだ形になりますが、腹筋を締めることで骨盤が起き、その上にある脊椎を最高のスタート・ポジションに持っていってくれます。(オリバー ST)

 

 

659 尻、おしり、ボトム(Bottom
バトック(Buttock)と言うこともあります。

★お尻をリラックスし、お尻の重さは立っている足の上にゆったりとぶら下げておきます。(ビル ST)

★ダンスではお尻が踊るといっても過言ではありません。気持ち的にはパンツの前後を引き上げて踊る感じです。(サークルで)

 

 

 

660 鎖骨、カラー・ボーン(Collar Bone/Clavicle
★鎖骨は腕の一部です。(アレクサンダー)

 

 

661 腕、アーム(Arm
★カレンがいつでも積極的な私の右腕を求めているのは、そのフレームから彼女のシェイプが作られるからです。(M.ヒルトン ST)

★腕の動きはボディ・アクションに繋がって継続的に起こるものであり、ボディとのコネクションがない所で、ただ腕を使うことはないのです。(カルメン LA)

★腕は鎖骨から始まり、肩関節から上腕、ひじ関節から前腕、手首から指先まで繋がっています。(アレクサンダー)

★スクリブナー氏の本に「真のエキスパートになるには腕をつねにボディの延長線と捉え、ボディと切り離してはいけない。それは固めると言う意味ではなく、意図的に腕を使おうとしてはいけないということです」と書いてあります。これは広く使われているアドバイスですが、一方、ミルコ・ゴッゾーリはDVD『王者のテクニック』の中で、「例えばナチュラル・ターンなら、男性は左腕をボディより先に投げ出す」と言う話をしています。ボディと腕を一緒にと考えても腕の運動が遅れることもありますし、腕をボディより先にと言うと本当に腕が先行してしまうこともありますから、自分に適したアドバイスを選択すると良いでしょう。(サークルで)

 

 

662 肘、エルボー(Elbow
★スタンダードでもラテンでも、肘を固めると動きが損なわれます。肘の無駄な力を抜き手首が必要な高さに浮いていると考えると、より楽に踊れることが多いことでしょう。(サークルで)

 

663 手首、リスト(Wrist
★いつも教えていることは、男性は左サイドでリードを起こすようにすること。そうすると、カップルとしての関係が保たれ、男性は右ショルダーの形を保つことができますから、女性は常に男性右手首の中に自分のポイズを持っていきます。(L.スクリブナー ST)

★手首を回さないで肘を回す。(アレクサンダー)

★女性にとっての右手首は案外男性のリードが抜けやすいところです。例えばタンゴのプログレッシブ・リンクでうまく踊れないと感じている女性は、男性の左手を自分の右肘に当ててもらってリンクしてもらうと綺麗に踊れることが分かります。このことから、リードが抜けるのは右手の中か手首であることが分かります。ルンバのオープン・ヒップ・ツイストのスタートも同じで、男性に右手首をつかまえてもらい、手首が不要に遊ばないことを感じとると良いでしょう。(サークルで)

 

 

664 股関節、ヒップ・ジョイント(Hip Joint
★股関節が自由であれば、足は安定して床に接し、サポートがよくなります。(アレクサンダー)

★股関節が腰骨辺りにあると思っている人が多くいます。しかし、実際の場所は結構体の中にあり、しかも、体の前後で考えると、前ではなく少し後ろに入った所にありますから(図参照)、この位置を意識して脚部を使うと踊りが変わることがあります。(サークルで)

 

 

665 脚部、脚、レッグ(Leg
★スタンダードで女性が背の高い男性と踊るとき、共通して感じることに“足の長さの違い”がありますが、女性は回転やスウェイをするときに、膝、腿、そしてヒップからのアクションを体の中で積極的に起こすと、男性は女性の足をとても長く感じると思います。(A.グリーブ ST)

★ボールルームのデモの中で注意を引いたものは何かと観客に尋ねると、殆どの人たちの答えに例外なく「足(両脚部)」の言葉が入っています。一般の人にとってダンスは間違いなく足を意味していますが、それも当然のことです。素晴らしいダンサーにとって、足は生命線なのですから。(L.スクリブナー ST)

★2本の足はお互いに連絡を取り合って働いています。二つの脚部、二つの足は、全く同じ仕事量ではありませんが、常に一緒に働いているのです。(カルメン LA)

★ダンスの基本形としては、脚部はボディの下に長くぶら下げておき、両膝を軽くゆるめて両足ヒールをフロアにつけます。(オリバー ST)

★足を振る練習で、振り足の股関節、膝、足首に力を入れるとうまく振れないことが分かります。次に、振り足の力を抜いても立っている足に力が入っていると、やはりうまく振れないことが分かります。綺麗なレッグ・スイングをするには両脚部からできる限り不要な力を取り除く練習が必要です。(サークルで)

 

 

666 膝、ニー(Knee
★上手なテニス・プレーヤーやゴルファーにとって、手首や肘の正しい使い方が必須であるように、ダンサーにとって、膝と足首の正しい使い方とコントロールの仕方は不可欠の要素である。(H.ジェイクス ST)

★脚部における膝はヒンジ(蝶番)の役割をしており、前にしか曲がりません。足や足首より先にボディ・ウエイトの衝撃を和らげ吸収します。ほぼ、どのステップでも膝は微妙に緩むため、エキスパートはスムーズな動きをコントロールするために膝の使い方を勉強しています。固い膝は絶望的です。ボールルームでは常に柔らかな膝で踊っていることを理解しましょう。(L.スクリブナー ST)

★膝と膝はお互いそばを通ります。(サークルで)

 

 

667 足、フット(Foot
略語はF。英語の複数形はFeet。日本語では「脚部」も「足」と表現することがあるので、文脈を読む必要があります。

★足(フット)の使い方には動きをコントロールする側面があるので、ボディ・ウエイトが足を通って床に抜けていくようにすることがとても重要です。また、踊りの感触は足裏から伝わってくるものです。(R.グリーブ ST)

★かつてビルが私に「君がラテン・アメリカンのチャンピオンになれた理由を知っているかい?」と聞いてきたことがあります。「いいえ、教えてください」と言うと、「一番素晴らしい足をしているからさ」。そう言いながら「どうして私がボールルーム・チャンピオンなのか分かるかい?」と聞いてきたので、「一番素晴らしい足をしているからですね」と答えると、ビルが「その通りさ」と言っていました。(R.トラウツ LA)

★ダンスでのベスト・フレンド、それは足です。なぜなら、すべての動きはフロアとコンタクトしている足を通して行なわれるからです。(カルメン LA)

 

 

668 足首、アンクル(Ankle
◆英語の「叔父さん」も足首と同じアンクルですが、綴りは‘uncle’で発音も少し違います。スタンダード種目の練習で「膝を曲げて! お尻を落とさないで!」と注意されるとき、「膝ではなく足首を曲げる」と考えると問題が解決するときがあります。足首を曲げるとお尻がヒールの真上に来るからです。

★足の表現には足と足首の柔らかさと弾力性が関わってきます。エキスパートたちは巧みなフットワークで動きをコントロールし、綺麗な足さばきを楽しみますが、レベルが低くなるにつれ、足の重要性を忘れる傾向にあります。教える側もまた、その重要性をきちんと教えないと言う誤りをしばしば冒しています。教師たちはもっと正しいフット・アクションを教え、ダンサーたちもトップをめざし、もっと足の使い方を勉強しなくてはなりません。それなしでは豪華なドレスも、洒落たスーツも、最新のヘアメイクも何の意味を持たなくなってしまいます。(L.スクリブナー ST)

 

 

669 かかと、踵、ヒール(Heel
略語はH。

◆ヒールには「悪人、悪役」の意味もあります。語源としては、かかとが体の部位で一番下にあるところから、「最低」の意味合いで使われているのではないかということです。

★足は脚部に対し「L」字型についていると思っている人が多いのではないでしょうか。確かに人の足を横から見るとそう思いたくなってしまいますが、骨の位置関係を見ると、図のように接合部は結構足の中央寄りにあります。ヒールからの前進もトウからの後退も、この足関節の場所を考えながら行なってみると、動きが全く変わるのが分かるでしょう。ライズがしにくいと感じている人は、ヒールを上げるのではなく、足首を斜め前に出すと考えてみてください。(サークルで)

 

 

670 土踏まず、足の裏、インステップ(Instep
★立ったとき、体重はインステップの上に感じ、決してヒールの上にはいきません。(L.スクリブナー ST)

★フットワークをきちんと使えるようにするには、足の裏を完全にリラックスさせておく必要があります。(オリバー ST)

 

 

671 親指の付け根、ボール(Ball
手足の親指の付け根(母球)をボールといい、ダンスでは足の親指の付け根を指します。略語はB。

◆ボールそのものは手足の親指の付け根部分を指し、野球のボールと同じ綴りで「腫れる」が原義。一方、ボールルームのボールは「踊る、跳びはねる」が原義の古い仏語(baller)からきています。

 

 

672 足の指、つま先、トウ(Toe
略語はT。

◆日本語では手の指も足の指も「指」と言いますが、英語圏の人たちは「指(フィンガー)」は手の指だけに使い、足の指(トウ)と区別しています。バレエのトウシューズもこの語からきています。

★スローアウェイ・オーバースウェイ、コントラ・チェック、ロンデ、あるいはウィスクといったフィガーの場合は特に、膝から足の指先までをできる限り長く使うと良い。足の指が上に向くことは決してないと覚えておきなさい。(L.スクリブナー ST)

★トウ(T)からトウ(T/TH)のステップの場合は、体重移動を行なう前にムービング・フットの足首を伸ばします。そうするとソフトな体重移動が可能になります。ムービング・レッグは骨盤の下を通過します。トウから出ていくステップでは足の親指がフロアをポイントしながら出ていきます。(オリバー ST)

★靴の中で足の指を縮めるとバランスを崩します。パーッと開こうとする必要はないですが、ほわっと伸ばしておく気持ちです。指の一つひとつが海の中で動くウニのトゲのようなイメージを持つと、いい感じで踊れます。(サークルで)

 

 

673 筋肉、マッスル(Muscle
★筋肉には一定のトーンが必要になりますが、それは決して不必要な緊張ではありません。筋肉を長く感じ、いつでも使えるようにしておきます。ダンサーには長くて弾力性のある筋肉が必要です。(H.ガルケ LA)

★筋肉には二種類あります。ひとつは白い筋肉で、素早く大きな力を必要とするときに役立ちますが、この筋肉は疲れやすく、いったん疲れると暫く休ませなければなりません。もうひとつは疲れ知らずの赤い筋肉で、長時間立ち続けたりするときなど、休むことなく筋肉を使い続けなければならないときに最適です。短距離走者には白い筋肉が、長距離走者には赤い筋肉が多いと言う風に人によって違いがありますが、私たちには白い筋肉を赤に変える能力が先天的に与えられています。(アレクサンダー)

 

 

674 インナー・マッスル(Inner Muscle
体の深層部にある筋肉の総称。関節を覆うようにしているものが多く、アウター・マッスル(表層部にある筋群)が力を出す際に関節を固定し、動きを安定させる役割をしている。複雑な捻れの動きなどでは自ら主働筋として作用することもあり、その部分に関してはスポーツ医科学の分野でも注目されています。

★説明するのが難しいのですが、ボディ・ライズとはスイング・ライズやプレッシャー・ライズを伴って体の中心(インナー・マッスル)が伸びていくことです。感覚的には息を吸い込む感じに似ています。(オリバー ST)

 

 

675 ハムストリング(Hamstring
大腿の後ろにあるハムストリング筋(~ muscle)を指す場合と、膝の後ろのハムストリング腱/ひかがみの腱(~ tendon)を指す場合があります。

★これはハムを作るときに豚などのもも肉をぶらさげるために、これらの筋の腱が使われたことに由来している。(Wikipedia)

★バランスをとるための股関節の動作には、二つの筋肉グループの選択肢があります。ひとつ目は大きな背中の筋肉。そしてもうひとつは膝の曲げ伸ばしに関与し、ハムストリングスと呼ばれる大腿の後ろにある筋肉です。背中の筋肉を使って背中を張りつめると、ムーブメントに大きな支障をきたすので、ダンスではおおむねハムストリングスを使うことになります。ビルは私たちのハムストリングスを捕まえて、その存在を気付かせてくれました。(オリバー ST)

 

 

 

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