MA70 更にうまくなる20の話(その7) ディップのリード&フォロー

投稿者: | 2020年11月25日

前回は「 リードは「足先」へ」という記事を書きましたが、今回はサルサの技を通じて「足先を意識するとどう違うか」という私の体験談です。社交ダンスのサークルでサルサを教える所は少ないかも知れませんが、社交ダンスにも役立つ話です。

 

魔法の言葉 Part 2
MA70 更にうまくなる20の話
(その7) ディップのリード&フォロー

 

◇ ◇ ◇

 

私は時々サルサを踊りに行ことがあります。滅多に行かれませんので、行けるチャンスがあると幸せを感じます。この年になっても若者に交じってカジュアルに踊れるのですから!

 

男として、女性に楽しく踊ってもらうために、何かしらの新しい技を覚えて行きたいと考える訳ですが、知恵の輪のような技になると、一人で覚えるはとても大変。頭の中で右手と左手がぐちゃぐちゃに絡まってしまいます。やっと覚えた積りで出かけて行っても、フロアに立つと何も思い出せなかったり、思い出しても、うまく伝わらないことも多々あり、一人で反省会を開く羽目になります。しかし、うまく行っても行かなくても、頭を使った分、老化防止にもなっているだろうと、自分を慰めています。

 

 

■ディップのリードの仕方

さて、そんなサルサを踊りに行くと、時々、ディップとかネック・ドロップのようなちょっとした技を使うことがあります下に動画と動画が消えた場合を考え画像を添付)

 

 

●ディップ(Dip)

 

 

 

 

●ネック・ドロップ(Neck Drop)

 

 

あるとき、初めて踊る人にディップを使った後で、踊りを続けながら「怖くなかった?」と聞くと、幸いにも「全然怖くなかったです!」と、笑顔の返事が返ってきて安心しました。そのとき、彼女はこう付け加えました。「でも、怖い人もいるんです…」。

 

そこで、「怖かったのは、こんな感じだったんじゃない?」と再現を試みると、まさにその通りでした。

 

 

やはり「足先」を狙う

それで分かったのは、女性が「怖い!」、「危ない!」と感じるのは「足場を失う」からでした。即ち、本当に一人で倒れる時のように、自分を支えている足で床が感じられなくなると怖くなるということです。

 

そうならないようにするには、倒す反対方向の足の方にもエネルギーを注ぎ、女性が床を確認し続けていられるようにすると、女性に安心感が生まれると言えます。

 

ディップに挑戦したいと思っている男性は、どのタイプのディップであっても、単に女性を倒そうとするのではなく、女性の足先に向け「竿で船を漕ぐ感じ」でリードしてみて下さい。きっと安定感が得られると思います。

 

練習段階では、女性を倒してしまうことのないよう、最初は経験者に付き添ってもらったりして、ゆっくり入るところから始めてください。

 

 

■フォローの仕方

ディップのリードを受けたとき、女性はひとつの風船のように体の中全体が均一に広がっている感じにして見ましょう。倒されていくとき、最初は首に力が入ってしまいますが、首からも目からも余分な力を抜き、他の部位と同じ密度に感じるようにしてください。

 

ディップに入るのが分かっても、自分からディップの形になろうとしないこと。これも重要です。自分でやろうとすると、男性が計画しているバランスから外れ、倒れる危険が出てきます。

 

 

■社交ダンスにも使えます

スタンダード・ダンスやラテン・ダンスでも、この「竿で船を漕ぐ感じ」や「女性の足先に向けてエネルギーを流す」は使えます。

 

例えばワルツでライズしたときは、「竿で床を垂直に押す感じ」が使えるでしょうし、スローのフェザー・ステップの最中は、まさに「竿で船を漕ぐ感じ」が使えるでしょう。

 

ルンバのカールの2~3歩目も、クローズド・ヒップ・ツイストで女性の右足後退させながらの女性の左足に対しても、同じ感覚が使えることでしょう。

 

他にも使えるところはないか、探して使ってみましょう。

 

ハッピー・ダンシング!