2回目はジルバなのだ
2回目にはミッチが東山幸子さんを連れてやってきた。同時に、ヤスが奥さんを連れてきた。
寿 美: 今日からヤスさんの奥さんの玲子さんと東山幸子さんが参加してくれます。男性のみんなさんはとても嬉しそうね。じゃあ、一言お願いします。
玲 子: 前回旦那がすごく生き生きして帰ってきたので、怪しいなーと思って監視しに来ました。
ヤ ス: バカか。
さとし: チャミちゃん先生、この二人は演劇部で出来ちゃったんであります。
(笑)
寿 美: あら、素敵ね。
幸 子: 私は、ミッチさんからお話を聞いて、やってみたくなりました。よろしくお願いします!
ヤ ス: チャミちゃん先生、ミッチの酒が減りそうな雰囲気であります。
寿 美: いちいち、情報ありがとう。じゃあ、ミッチさんは頑張らないとね。
(笑)
さとし: ミッチは手が速いのですが、東山さんは足が速いのであります。
(笑)
千 葉: そうなの?
幸 子: 趣味で走っているんです。もう10年くらい。
寿 美: じゃあ、安心ね。
ミッチ: 何が安心か、全然分かんないすよ。
(笑)
寿 美: とにかく、平均年齢が下がりました。画期的ね。では、あと7回のレッスンを楽しくやりましょう。
千 葉: 前回は何やったかな?
全 員: クオーター・ターンズ、チェック、ナチュラル・ターンとリバース・ターン。
千 葉: よく覚えていたね! じゃあみんな適当に組んで踊ってみよう! 東山さんと玲子ちゃんと組んだ男性は、教えてあげてね。わかんなかったら、声かけて。
全員、案外上手にできたので、パートナ―・チェンジしながら音楽に合わせて踊る練習を繰り返した。みんな、楽しそうである。
千 葉: すごい、すごい。良くできてる! ではお楽しみのジルバをやりましょう!
やがて終わりの時間が来ると、誰かが「あーあ、もう終わりかー」と叫んだ。みんなが笑った。
寿 美: 驚きよ。最初っからこんなに上手くできる人は少ないわよ。
河 合: なー、俺たち運動神経いいべ?
千 葉: 上手い、上手い。教え方が。
全 員: そっちかよ!
千 葉: では、来週はワルツをやります。この時間この場所でお会いしましょう。
全 員: はーい!
公民館を出るみんなの後ろ姿を見ながら、
寿 美: 背中が、踊ってるって感じね。
千 葉: それにしても良くできてるなぁ。なんでだろ?
不思議がる二人でした。
「北国ダンサー物語」(作:神元 誠)