パーティーに出かけてホールドのきつい男性と当たっちゃいました。そんなときは、どうすればいいのですか？ （埼玉 女性）
今まで個人的に、あるいはダンスファン誌を通じて多くの質問を頂きました。中にはとても初級レベルのものもありましたが、初心者にしてみると切実な疑問や質問に違いありません。そこで、頂いた質問のレベルで選別することなく記録に残します。お役に立てばうれしいです。なお、回答には現時点の考えに書き直していることもあります。
●男性の私からすると「ごめんなさい」の一言しかありません。女性に楽しんでもらいたい、そのために、きちんとリードしなければなどと考えると、つい、ホールドがきつくなってしまいます。私の悩みであり、ある意味、男性の永遠のテーマのひとつかも知れません。
そんな悩みを知らない女性は、
「どうしてホールドがきついの！」
「どうして顔が近寄ってくるの！」
「リードが分からない！」
と苛立つことでしょうが、いかんせん、そんなパーティーの場で注文をつける訳にもいきません。淑女ですから。
個人的にはありました（汗）。とある大きなパーティーで、大きな会社の社長夫人を紹介され１曲踊ることになりました。夫人のレベルは高く、デモにもよく出演していた人です。そして、踊り終わって席までエスコートしていると、「ちょっときつかったわねえ」と言われたのです。すぐに「あなたの踊りを崩してしまったかもしれません。失礼しました」と詫びたものの、自分のホールドを自認していた私は赤面の至りです。それと同時に審査員と踊ったのかとも思いました。全く初めて踊った人に上から目線でそう言えてしまうのですから！
●それはさておき、そんな私のような、あるいは、もっとホールドがきつい人と踊るときの秘訣をお話ししましょう。それは、相手の「きつさ」や「力」に抵抗しないこと、です。力で抵抗したりすると、一層、自分が苦しくなります。
そこで、
１．右手は男性の左手についているだけ。
２．左手は男性の右上腕にセット。
３．両肘の力を抜き、かつ、同じ高さにキープ。
４．あとは、ボディの力を抜き、「自分の足を探して」動けるようにする。
これをやってみてください。
極端な表現をすると、ボディ・パーツは海のタコの感じです。ダッコを嫌がる子供で遠慮気味にクネクネと上手に抜け出ようとする子がいますが、それと同じテクニックです。そして、フレキシブルな脚部で自分のボディを支えます。そのように踊っても、傍から見ると、意外や意外、ホールドはしっかり見えますし、動きはリードに従い滑らかです。サークルでこの練習をすることがあります。私がきついホールドでシェイプも崩れた形で踊ります。女性が上に述べた方法を使うと、実にうまくいきます。これぞ、実用的なレッスン！と自分に感心するくらいです。是非、使ってみてください。
●余談ですが、この特殊な（変な？）レッスンの後で普通に踊っているとき、
「これは続きでしょうか？」
と聞かれないか、いつも、冷や冷やしています。
ハッピー・ダンシング！