質問47　ヒール・ターンのコツを知りたい

ヒール・ターンのコツを知りたいです。（千葉県　女性）

今まで個人的に、あるいはダンスファン誌を通じて多くの質問を頂きました。中にはとても初級レベルのものもありましたが、初心者にしてみると切実な疑問や質問に違いありません。そこで、頂いた質問のレベルで選別することなく記録に残します。お役に立てばうれしいです。なお、回答には現時点の考えに書き直していることもあります。

女性にとりスロー・フォックストロットのヒール・ターンはいつまでも付きまとう問題の気がします。実はヒール・ターンも他の技術同様、一旦できるようになったらその後いつまでもそれで良いかと言えば決してそうではなく、今より上手になるにも、なったときにも、個々の技術もランクアップする必要が出てきます。しかし、下にお伝えする方法や考え方は、あなたが今どのレベルにいても、そして、将来どのレベルになっても使えることでしょう。

❶両足ではしない

女性のヒール・ターンは両足を揃える形で行いますが、回転をするのは1歩目のヒールです。２歩目のヒールは回転していく１歩目に揃えるだけです。両方のヒールで回転すようとすると、回転が止まったり足がずれたりして、動きを損ねます。

❷内回りです

ヒール・ターンは内回り回転なので、自分で回ろうとすると外回りの人の動きとずれてしまう可能性があります。軸足を緩め、男性の前進する動きに合わせながらバックの1歩目を用意し、後は、ヘッド共々、きちんと「バック」する気持ちでヒールを揃えていくと、自然に回転が終わります。

❸「トウ･ターン･アウト」で切り抜ける

ヒール･ターンを習うとき、「１歩目で“トウ・ターン・イン”する」と教わることがあります。それは正しく、テキストにもそう書いてあり、世界のトップ･ダンサーも使っている技術ですなのですが、これをすると案外失敗するケースがあります。

フォックストロットのリバース・ターンを例にとると、ヒール・ターンが上手くできない原因に、1歩目右足後退で回転軸が捻じれ、右に倒れてしまうことがあります。そうした場合には、「右足トウを少し外に向けて（トウ･ターン･アウト）」踊ってみてください。これを試した人のほとんどが「踊りやすくなった！」と喜んでくれます。これに、「脚部を緩めて」と「バックする気持ちで」が加わるとかなり楽にヒール・ターンができることでしょう。

これは、トウ･ターン･アウトすると回転軸が倒れ（傾き）にくくなるからです。垂直な回転軸をキープできるようになったら、トウ･ターン･インの処理も上手にできるようになるでしょう。

では、トウ･ターン･アウトを使い続けては「いけない」かというと、そうではないと思います。参考までに、私たちがトウ･ターン･アウトを使うようになったのは、昔、ビデオで世界チャンピオンがトウ･ターン･アウトを使ったヒール・ターンの踊りを見たからでした。

❹男性がヒール・ターンさせる

最後に。女性は一人でもヒール・ターンができなくてはなりません。しかし、フリーで踊っているときにヒール・ターンをするかしないかは男性が決めることです。同じ人と踊っていてもヒール・ターンに入るタイミング、方向、スピード、歩幅などは毎回同じではありませんし、パートナーが変わるとその人なりの踊り方があるので、女性には対応能力が求められます。一方、男性には女性にヒール・ターンをさせる技術が求められます。

❺参考

上と重なる部分も多々ありますが、このブログ内の下の記事と私たちの動画も参考にしてください。

ハッピー・ダンシング！

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