質問16 レッスンのとき「背中を使って!」と言われますが、なかなか難しいです。コツはありますか?(大阪府 女性)
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■その場で立ったまま背中を使うのは出来ても、踊りの中で様々な動きをしながら、同時に「背中をどう使うか」と考えてもなかなか上手くできません。でもそれは、あなただけではありません。私も同じです。
上手くいかない理由のひとつには、脳からの指令が体の末端に到達するまで一定の時間が掛かるので、指令を待ち、それを確認してから動くのでは遅すぎるということが考えられます。
そんなときは、踊りの間中、あなたの背中を黒子が動かしているとイメージしてみてはどうでしょう?
つまり、なんでもかんでも「頭で考えて」やろうとするのではなく、頭上とか背後にもう一人の自分がいると想像し、その人に操られて踊ると思うのです。かなり効果的なのでお勧めの方法です。
■「肩甲骨は背中にへばりついていない」事実を知ることも大切です。実は肩甲骨は、骨格的には鎖骨の端と繋がっているだけなので、広範囲な動きができます。でも、「背中にくっついている」と思っていると、その思いに支配され、肩甲骨を動かすことができません。そこで、肩甲骨に「自由に動いていいよ」と伝えてあげましょう。それだけで背中に自由が生まれてきます。
それでは、次の3つのうち、肩甲骨が一番動くのはどれかを確かめてみましょう。
①両肘を後ろに引いているとき。
②背中を丸めているとき。
③体を後ろに倒しているとき。
実は、どれもよく動かないですね(失礼しました)。
つまり肩甲骨に自由を与えるには、上の3つの形は不向きであることが分かります。ラテンでもスタンダードでも、そうしたことを考えながら踊ってみてください。
最後にもう一度書きますが、「黒子に踊らされている」とイメージするのは、本当に効果的ですからぜひ試してみてください。
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ハッピー・ダンシング!