どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中です。今回は第3章「スタンダード・ダンスの悩みを解決する11の話」から、男性のヒール・ターンのさせ方を考えてみました。動きの理屈を知るだけで、踊りは上達します。
MA31 第3章 スタンダード・ダンスの悩みを解決する11の話
(第9話)ヒール・ターンのさせ方
男性は前出の女性のヒール・ターンの仕方を読み、その理屈も覚えてください。女性にヒール・ターンさせるかさせないかは男性の技術の問題です。
練習では、女性に1歩目ヒールに乗ったところで止まってもらい、彼女がヒール・ターンできる場所を確認しつつ、自分の2歩目の場所を見つけましょう。
それが分かってから、今度は、スローとワルツのリバース・ターンを女性に告げないで繰り返し試す中で、リードの違いが通じるか試し、的確にヒール・ターンさせる技術を習得しましょう。
【男性が注意する点】
① 1の終わりでライズします。
ここをワルツのナチュラル・ターンの1~2歩目のように遠くの方に徐々にライズ(グラジュアル・ライズ)する感覚で踊ると、女性はヒールを使うことができません。
スローのリバース・ターンに入るときには、その前の足でロアーが完了しており、1歩目ではそれ以上ロアーしないように「ダウン」の状態からライズしていきます。
② 1の終わりでライズをしながら2歩目を前方に振り出し、ステップしたら一番高い状態(アップ)になります。これは、「ステップを急いで」と言う意味ではなく、「ライズが急勾配」の意味です。
個人的にお薦めするのは、1歩目の上で心持ち長めにフラットにいようとすると、女性がヒールに乗ってからさらに後ろへ行き過ぎるのを防止できるので、そこからアップの状態に持っていくと上手く伝わると思います。
③ リバース・ターン1歩目をステップしたとき、右膝が左膝の傍に来ているようにしましょう。後ろに残っていると頭と上半身だけ前に行ってしまい、自分の前進と女性の後退を邪魔し、その結果、女性のヒール・ターンが失敗します。
動きの理屈を知るだけで、踊りは上達します。
脚部に余分な力を入れないようにしましょう。
(「第3章 スタンダード・ダンスの悩みを解決する11の話(第9話)ヒール・ターンのさせ方」おわり)
ハッピー・ダンシング!