MA16 疑問を持つ習慣をつける

投稿者: | 2020年1月6日

どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中です。今回は「疑問を持ちましょう」という話しです。最後にルディ・トラウツ氏とケニー・ウェルシュ氏の話を追加しました。

 

MA16 第2章 サークルで上手くなる11の話
(第5話)疑問を持つ習慣をつける

 

団体レッスンやサークルで上手くなる方法のひとつは「知識を持つ」ことです。これは私たちの長いサークル活動の経験から「間違いない」と確信しています。

「知識を持つ」というと、とんでもない勉強をすることのように思われがちですが、そんなことはありません。車の免許を取るには、それなりの勉強をしますが、ここで言う「知識を持つ」とはその程度のことです。

そのためには、単純に疑問を持つようにすれば良いのです。「どうしてだろう?」と思うと答えが欲しくなります。そうしたら答えを探す旅に出かけましょう。言われるがまま、何も考えず踊るような人になってはいけません。

もし、あなたの周りに何の知識も考えもなく上手に踊れる人がいるなら、それは幸運な人です。そうじゃない人は考える習慣をつけ、必要な知識を得ることで上達することができます。

時に、「勉強しても上手くなれない」、「知識が邪魔している」という人もいます。かつての日本にも、「女に学問は必要ない」の考え方がありましたが、それと同じく、誰の目にも誤りであるのは明らかでしょう。

●教わったからそうする・・・・・・。

●みんながやっているから、そうする・・・・・・。

●みんなも知らないから、知らなくてもいい・・・・・・。

 

これでは自分が存在しません。他の人ではなく自分が輝いて踊るには、自分を表現しなくてはなりません。

そのためにも、

●疑問を持ちましょう。

●質問しましょう。

●縛られるためではなく、活用するために知識を持ちましょう。

 

 

極端な話ですが、先生のアドバイスにも疑問を持ちましょう。

もちろん、「はあ? 本当ですかあ?」などと即座に質すのは失礼ですし、先生との関係もぎくしゃくしてしまいますから、まず「はい!」と素直に聞き入れるのが第1条件です。先生のそのアドバイスで上手くできれば良い訳ですから。

解決しない場合や納得できない自分があるときは、自分の中の囁きに耳を傾けましょう。

「そのアドバイスは表面的なことではないだろうか?」

「別なところにもっと大きな原因があるのではないだろうか?」

「私の体はその答えを持っているに違いない」――――と。

 

なぜなら、体の中を感じられるのは、あなただけなのですから。

また、違う方面に原因を探るのもひとつの方法です。例えばですが、「足」と言われたら「頭」、「肩」と言われたら「膝」のように指摘された場所とは反対、あるいは、対角線上に原因があることが多いです。

●素直に聞く。

●疑問を持つ。

●分析を試みる。

自分が上達し、自分が輝いて踊るために、疑問を持ち、答えを探す旅に出かけましょう。今日上手く踊れた感覚はいつまで続くか分からない不安定なものです。でも、知識はいつでもどこでも引き出すことができるので、それと照らし合わせながら原因を探ることができます。

 

2016年JDC東京コングレスの中で、ルディ・トラウツ氏が話していました―――― 「みんな、(誤った考えに)洗脳されている!」

同日、ケニー・ウェルシュ氏は―――― 「皆さんがコーチたちから教わる話、テクニックをどう解釈するか、どう分析するかです」

 

今、「その話、本当?」と疑った人――――第一関門突破です(笑)!

 

疑問を持つこと。知識を得ること。
それは、あなたを裏切ることのないパートナー。

(「第2章 サークルで上達する11の話(第5話)疑問を持つ習慣をつける」おわり)

 

 

追加の話

本文に挙げたルディ・トラウツ氏とケニー・ウェルシュ氏の話を、もう少し詳しく書き出します。

 


ルディ・トラウツ氏(Rudolf Trauz)

私の中で非常に非常に大事な話ですが、皆さん耳を立てて、特に競技選手は聞いて下さい。皆さん、昨日の競技会でジャッジは何を基にチェックを入れていたと思いますか? スタイル? シェイプ、それともベーシック・ムーブメント? 音楽に合わせたムーブメントなんです。

 

私が見るのはベーシックのムーブメントです。それはベーシック・ステップを使えという事ではなく、バリエーションであってもベーシック・ムーブメントがあるかどうか。

 

例えば、目の前でスローアウェイ・オーバースウェイから色々なラインを作る人がいても、私にはその人の踊りを判断する基準がない。昨日は音楽が短かく60~70秒しかなったので、12組踊っていたとすると1組を3~4秒しか見る事ができない。私が教えているカップルも私の話を聞いていないかのようだ。

 

きっと洗脳されているに違いない。なぜ、競技会でピクチャー・ステップをやらなければならないのか? デモやショーならいいけど、(判断基準にないラインを)どうして使おうとするのか。

 

まあ、私のちょっとしたアドバイスですが。

 

 


ケニー・ウェルシュ氏(Kenny Welsh)

今日は有望な若いカップルにお手伝いをお願いしています。アルーナス&カチューシャです。

 

私とカチューシャのボディが平行にあるまま、慣性の法則を使って歩いています。筋肉はタイミングを取るために使います。ジムで鍛えたパワーのための筋肉ではありません。よって、皆さんはコーチャーたちから教わる話、テクニックをどう解釈するか、分析するかです。

 

自分がアグレッシブになり過ぎるとこうしたボディ・ウェイトの使い方になり動けなくなってしまいます。彼女を動かそうとする時、彼女のいるバランスを外す必要があります。これは自然な物理の原理です。もし、そうであるとするなら、私はこう考える訳です。自分のボディ・ウェイトを動かせば相手も動いてくれる筈だと。


 

ハッピー・ダンシング!