フォーラウェイ・ウィスク・フロム・PP ~ ナチュラル・ピボット ~ ランジ ~ ストップ・ロック。このシャープな一連のアマルガメーションは私も憧れています。でも、正直なところあまり上手に踊れませんので、回答するというより一緒に勉強させてもらうことにします。
今まで個人的に、あるいはダンスファン誌を通じて多くの質問を頂きました。中にはとても初級レベルのものもありましたが、初心者にしてみると切実な疑問や質問に違いありません。そこで、頂いた質問のレベルで選別することなく記録に残します。お役に立てばうれしいです。なお、回答には現時点の考えに書き直していることもあります。
最初に私から、このフィガーの概要を説明します。細かな説明は下に貼った世界チャンピオンたちの動画をご利用ください。
■フィガー概要
フォーラウェイ・ウィスクとフォーラウェイ・ウィスク・フロム・PP
●フォーラウェイ・ウィスク(Fallaway Whisk)は教師用テキストのワルツに出ていて、バック・ウィスクと同じ3歩構成のフィガーです。
●タンゴでPPから始めるのは「フォーラウェイ・ウィスク・フロム・PP(Fallaway Whisk from Promenade Position)」になり、これは教師用テキストには出ていません。しかし、今回のご質問の中にあるように一般的には「フォーラウェイ・ウィスク」の名称で片付けられている気がします。
●その「フォーラウェイ・ウィスク・フロム・PP」はジェフリー・ハーン氏の “A Technique of Advanced Standard Ballroom Figures” (通称「アドテク」)に出ています。使われる種目はワルツ、スロー・フォックストロット、クイックステップとあり、タンゴは(カッコ)扱いになっています。その理由は私には分かりません。
「アドテク」の説明は、先行フィガーをPPで終わり、次に男性右足(女性左足)から始め、ウィスクする所までの4歩構成になっています。よって、タンゴで使う場合も、このテキスト的にはPPから出る1歩目は含まれず、次の男性右足(女性左足)からの4歩がフォーラウェイ・ウィスク・フロム・PPになります。
カウントは(QQQQ)。注意点として「スイブル・アクションを使わずにステップすること。床から浮き上がらないこと」が書かれています。
■踊り方:
タンゴのフォーラウェイ・ウィスク・フロム・PPの踊り方は下の動画を参考にしてください。
●参考動画1(by Andrew Sinkinson & Loraine)
この動画で紹介されている練習方法を使ってみましょう。後続にチェイスが使われています。
●参考動画2(by Arunas Bizokas & Katusha Demidova)
下にアマルガメーションを書き出しました。
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- 2ウォークス ~
- プログレッシブ・リンク ~
- クローズド・プロムナード ~
- ファイブ・ステップ ~
- フォーラウェイ・ウィスク・フロム・PP ~
- ナチュラル・ピボット ~
- ランジ ~
- ストップ・ロック ~
- サイド・クロス ~
- フォーラウェイ・リバース&スリップ・ピボット ~
- オープン・リバース・ターン、レディー・アウトサイド、クローズド・フィニッシュ ~
- レフト・ランジ
ハッピー・ダンシング!