MA66 更にうまくなる20の話(その3)手の甲に手のひら練習

投稿者: | 2020年11月11日

拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」の続編として、「読むだけでダンスが上手くなれば儲けもの」、そんな話を書いていこうと思います。当然、サークルレベルの話です。

 

魔法の言葉 Part 2
MA66 更にうまくなる20の話
(その3)手の甲に手のひら練習

 

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MA65 更にうまくなる20の話(その2)”In Place”を知ってうまくなるルンバで、「その場で体重移動するだけ」のステップがあることが分かり、「押したり引いたり」するトラブルがかなり改善されたと思います。それでもまだトラブっている人はこの先を読んでください。効果的なルンバの練習方法を紹介します。

 

ここでは便宜上女性に向けて説明しますが、全く同じことが男性にも当てはまりますので、置き換えて使ってみて下さい。

 

 

■引っ張る主な原因

女性が引っ張る主な原因は「自分が倒れそうになっているから」ではないでしょうか。例えば次のような場合です。

①オープン・ヒップ・ツイスト1歩目の右足後退で、頭がバックする意識で後退するため、結果的に歩幅が小さくなって相手を引っ張ってしまう。

②あるいは、右肘の形そのままに頭からバックし、バック・バランスで相手を引っ張ってしまう。

③1歩目完了時にバック・バランスのため、2歩目で相手を引っ張って出る羽目になる。

 

 

■「引っ張る」と「引き合う」の違い

実験してみましょう。

①柱のような倒れる心配のないものの傍に立ちます。すぐ傍にあっても、不安定な冷蔵庫とか茶箪笥、おじいちゃん、おばあちゃんもダメです。

②そこに片手の指をかけ、体を倒していきます。足は動かしません。
 
③そのとき、

1.柱にしがみつく感じでなかなか離れていかないのは、相手を「引っ張る」動作に繋がります。

2.柱を押して離れるのは、相手を「引っ張る」動作に繋がります。

3.腕が伸び切るところで力を入れて止めるのも、相手を「引っ張る」動作に繋がります。

4.柱にしがみつく感じがなく、自然に体が柱から離れ、スピードと重さのバランスを取りながら腕が伸びきるところまで体を倒していけると、それが相手と離れるときに使うテンションです。この場合は「引き合う動作」におけるテンションとなります。

 

上の1~3と4の違いを観察すると、4では腕や肘に不要な力が入っていないことが分かります。そこから、「引っ張る」動作には腕・肘の力が関与していることが分かります。そこでお勧めしたいのが、下の練習法です。

 

 

■「手の甲に手のひら」練習

これは、相手のリードを受けつつ、相手を犠牲にしないで踊る練習方法です。この練習をすると、「押したり引いたりせず」に踊る」ことや、「ヒップに乗る」ことや「自分のバランスで踊る」ことが分かってくるでしょう。

 

●女性は右掌を下に向けて男性に出し、その上に男性は左掌を重ねます(男性の手が下で女性の手が上でも構いません)。男性は手を重ねるだけで、女性の手を掴みません。二人の間には手の重さだけの摩擦があるだけです。

 

このホールドでベーシック・ムーブメントの6歩を踊ります。「押したり引いたり」しない感じが理解できて来たら、次に普通のホールドに戻して練習します。でも、お互いに指は1,2本しか使いません。

 

ルンバを踊るのが、更に楽しくなりますよ!

 

「押したり引いたり」は
テンションではありません。
それはテンス(Tense)です。

 

ハッピー・ダンシング!