タンゴのプログレッシブ・リンクで、男性①左足CBMPに前進(H) ②右足PPで横少し後ろへ(足IE ,左足BのIE)。女性①右足CBMPに後退(BH) ②左足PPで横少し後ろへ(BのIE ,H 右足BのIE)となってます。男性②のIEの後はHになりますが記載はなく、女性にはHの記載があります。なぜでしょうか? (大阪府 女性)
今まで個人的に、あるいはダンスファン誌を通じて多くの質問を頂きました。中にはとても初級レベルのものもありましたが、初心者にしてみると切実な疑問や質問に違いありません。そこで、頂いた質問のレベルで選別することなく記録に残します。お役に立てばうれしいです。なお、回答には現時点の考えに書き直していることもあります。
お答えします。
●男性2歩目のフットワーク
①「足のIE(= Inside Edge of Foot / FootのIE)」の足の使い方は、最初に足裏(親指から踵まで)のインサイド・エッジを使います。すると、自ずと足裏全体に体重移動するため、フットワーク表記としては「足のIE」だけになります。これは、ヒールから前進するステップでは体重がヒールから足裏全体に移動するので、フットワークを「H」とだけ表記するのと同じ考え方です。
②この「足のIE」を「足のIE~WF」と表記することもできます。でも、「足のIE~H」にはなりません。なぜなら「足のIE」を使った時点で既にH部分が床に着いているからです。参考迄ですが、男性が2歩目を「IE」を使わないと切れが悪い動きになります。
●女性1歩目のフットワーク
①女性のフットワークが「B ~ H」なのは、右足後退の瞬間に「B」を使い、次に「H」を下ろしながら左足を送る作業をするからです。「H」を下ろすと必然的に足裏全体に全体重が掛かるので、「WF」の表現は省略されます。でも、「BのIE ~ WF」と表示することもできます。
②右足Bで後退し、ヒールを下ろさないまま2歩目にステップする女性が多くいますが、ムーブメントを損ないますので注意しましょう。
③2歩目で体重が乗っていない方の足は、男女とも「BのIE」です。これは「H」に降りることのないフットワーク、即ち、体重を乗せない形ですが、床に対するプレスはあります。「BのIE」では、「H」が単に床から浮いている状態から、更に上に「グッ」とヒール持ち上げる気持ちを持つと、軸足の体重の乗りがはっきりします。女性の場合は左サイドのラインがより綺麗になるでしょう。試してみて下さい。
ハッピー・ダンシング!