MT22 第4章 心のあり方 /①生理的機能を変化させて変わる心の状態 ②生理的機能

投稿者: | 2020年3月2日

「ダンサーのためのメンタル・トレーニング」(マッシモ・ジョルジアンニ著/神元誠・久子翻訳/白夜書房 原書名:DANCING BEYOND THE PHYSICALITY)を紹介します。

■目次

 

MT22 第4章 心のあり方 /①生理的機能を変化させて変わる心の状態
State Of Mind Changes By Modifying Physiology

 

手掛かりは心のあり方にあります。それが理解できると、ダンサーは自分の気持ちを変えることも、コントロールすることもでき、みなぎる力で目標に到達することができるのです。理想とするパフォーマンスができる人と(もちろん、その人の可能性の中においてですが)できない人の違いは、パフォーマンスしている間の心のあり方にあります。

 

心の状態を決定づける変数は、意志の力とか特別なテクニックを使うことで変えることができるものなので、更なる高みを求める世界に魅了される前に、その変数について詳しく見ていく必要があります。

 

 

 

MT22 第4章 心のあり方 /②生理的機能
Physiology

 

あなたは、今までで一番良く踊れたときのことを思い出せますか? それを思い出し、そのときの体の状態を思い出してください。きっとエネルギーに満ち溢れ、反応も即座だったことでしょう。それができた理由を、あなたは気づいていないかもしれませんが、生理的機能があなたの踊りを間違いなく後押ししていたのです。その特別な状況が、あなたの感情の状態に影響を与えていたに違いありません。あなたの体の全パーツに、しっかりとしたバランスとコンタクトの感覚をもたらしたのです。あなたの腹部は内側から締まり、両肩は落ちて、胸骨が上がり、首は長く、目は大きく開いてはっきりし、ボディ・ウェイトは両足中央で持ち上がっています。体の中が感じられ、関節も、心臓の鼓動も感じられ、そして、体内には、ボトルから溢れ出すシャンパンの泡のような、みなぎるエネルギーを感じることができたのです。多分に、シャンパンの泡のように、あなたは、その少し前には震えていたと思います。

 

どんな心の状態にも、生理的機能が伴っています。例えば、ある種の恐怖に伴う生理反応として、体が固まり、目はうつろになり、呼吸は表面的で浅くなることがあります。しかし、そうして起こった生理反応を、例えば、それほど固めないポスチャーとか、目をもう少し表情豊かにするとか、静かに呼吸する場面をイメージすると、これから踊ろうとする中で、恐怖とのコミュニケーションは消え、それ以外のものとのコミュニケーションが始まるため、踊りは一目瞭然に変わることでしょう。

 

それを知るための実験をしてみましょう。背筋を伸ばし、目線を水平にして定めて歩いてください。どうですか? そのようにして歩くと、むしろ気分が塞がる方が難しいとは思いませんか? ですから、気分がすぐれないときには、今のような歩き方をしてみてください。すぐに良い効果が表れることでしょう!

― 物理的な特性を変えると、心のあり方も変わります。

― 逆もそうです。心の状態を変えると、生理的にも内なる描写にも変化が起こります。

 


(「MT22 第4章 心のあり方/①生理的機能を変化させて変わる心の状態 ②生理的機能」つづく)

 

ハッピー・ダンシング!