G018 質問12 オーバーターンド・ターニング・ロックの踊り方は?

投稿者: | 2020年2月27日

 質問12 私の通うサークルではスピン・ターンからオーバーターンド・ターニング・ロックにつなげて踊っているのですが、最後でPPになるときに「早い」と言われてしまいます。このルーティンをきれいに踊れる方法を教えてください。(女性)

 

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(※オーバーターンド・ターニング・ロック = ターニング・ロック・トゥ・R)

 

 

■男性の一般的な問題点

ターニング・ロック(1&23)が忙しく感じる女性が多いと思いますが、その原因のひとつに男性の回転が速すぎることがあります。

男性のターニング・ロックの(1&)は内回りですが、つい、先行のスピン・ターンを終えた外回り回転の勢いを引き継いだまま入ってしまうのです。内回りの男性は外回りの女性より静かに、ゆっくり踊らなければなりません。(「技術編/ボールルーム 内回りと外回り、何が違うの?」参照)

もうひとつ考えられることは、男性自身がターニング・ロックで思うような回転が得られないため、頑張って、右腕を思いっきり後ろに引くパターンです。こうする男性には顔を左に向けていることが多いです。顔を左に向けると、体は「さあ、左回転しよう」と思ういます。つまり、右回転をさせないようにする矛盾が起きています。男性は顔を左に残さないことです。ターニング・ロックの間中、「鼻」が右回転を継続するように気をつけると、素直な右回転ができるので、右腕で女性を引っ張る必要が亡くなるでしょう。

 

 

■女性へのヒント

さて、男性の踊り方が改善されれば自ずと女性も踊りやすくなりますが、一層綺麗に踊れるようになる方法があります。最初に心得ておかなければならないのは、例えサークルのルーティンがPPで終わることになっていても、

  • どのタイミングでPPになるか、
  • カウント(2)で、どこまで回転するかは男性が決めることですから、
  • その「リードを受けるまではスクエアでいよう」とすることが一番大切なことです。

 

ここで質問です。

ダンスの間、あなたは「お姫様」の役と「腰元」の役のどちらがいいですか?

お姫様ですよね(笑)。

それでしたら、お姫様のように、PPのリードを受けてからゆったりと、「いいわよ。そうしましょう」と出ていきましょう。腰元のように、先々に振る舞う必要はありません。もし、ゆったりPPになろうと努力しても、そうなれないと感じたなら、次の点をチェックしましょう。

 

❶オーバーターンド・ターニング・ロック(1&23)を踊る間、男性の「右外側に出ていく」気持ちになっていませんか? 実際には、最後のPPになる瞬間まで男性と「スクエア」で踊っています。1歩ずつゆっくり踊って確かめましょう。

 

❷3歩目左足を出しながら、PPになる準備をしていませんか? その気持ちが少しでもあると、左足のトウが右足の向きと並行か少し内側に向いているかも知れません。実は、その形だと左足の上に乗りきれないので、早めにPPになってしまうのです。

 

❸3歩目左足のトウは少し外に向けておきましましょう。「どのくらい外に?」と思った人は、その場で両足を開いて立ってみてください。自然な体の仕組みとしては、両足を開けば開くほどトウは外に向きますので、開いた足幅に合ったトウの向きにすれば良いです。

※左足トウを「内側に向ける」と「外側に向ける」の両方を実際に踊って実験してください。自分では「やっちるのつもり」のことがあるので、誰かにみてもらうと良いでしょう。

 

❹男性からPPのリードを受けるまでトウに体重を乗せ続けているときれいなPPができあがるでしょう。この段階で、「まだ違和感がある」と思っている人は、頭の片隅に「トウをしっかり床に着けておかなければならない」の考えをしているかも知れません。「しっかり」着けておくと靴の回転が止まり、やはり、PPの邪魔をします。靴の中のトウの感覚は、トウの接地面(=面積)の中を、一点ではなく、あちこち移動している感じ(=不安定)にしてみましょう。

 

ハッピー・ダンシング!