G007 質問5 スリー・ステップ1歩目の意義は?

投稿者: | 2020年2月19日

G007 質問5 フォックストロットのスリー・ステップ1歩目、男性左足の(H)には、どういう意義(効果、狙い)があるのでしょう? これが流れるようなフォックストロットになるのでしょうか? (北海道 男性)

 

「スリー・ステップを男性の左足から始まる3歩と考えた場合、男性1歩目左足のフットワークは(HT)ではなく(H)なのはなぜか。流れるようなフォックストロットの動きに反するのではないか」 という質問ですね。

 

残念ながら、明快な答えは持ち合わせていませんが、「もしかすると参考になるかも知れない」精一杯の説明を試みます。

 

手元に“AN ANALYSIS OF THE SLOW FOXTROT TECHNIQUE TO ASSOCIATE LEVEL”(Ken Akrill, Former Triple Examiner IDTA) という資料があります。中には英国の教師試験用の想定問答も出ており、スリー・ステップのページには次の問答が出ています。

 

Q:なぜ、その足はHTではなくHか?

A:その足での回転やライズがないからです。

 

これが、男性左足1歩目がHの理由になります。

 

ここでフットワークの定義になりますが、フットワークHTの(T)の部分は回転やライズが含まれることを示唆しています。つまり、Hだけの場合は回転やライズがないステップということになります。タンゴの前進ウォークがHとしか記載されていないのも同様の理由からです。

 

フォックストロットの原型はウォークとスリー・ステップから成り立っていたようですから、スリー・ステップの1歩目はHだからこそ、イン・ラインでの直線的なウォークの距離を出せると思います。私はこれを、踊りの歴史の中でフォックストロットの特質を表現するために先人が気づいた素晴らしい知恵と、勝手に称賛しています。

 

この1歩目をHTやTに変えて踊るとどうなるでしょう? 

・ナチュラル・ターン入る場合には妙に違和感を覚えると思います。

・中央斜めにフェザー・ステップを踊り、そこからスリー・ステップに繋げる気持ちで1歩目をHTにすると、ライズをして回転を起こしたくなり、リバース・ターンには入りにくくなります。

・一方、1歩目をHTにしてライズして回転を起こす場合には、カーブド・スリー・ステップ(HT-T-TH)というフィガーが用意されています。

 

 

参考までに、スリー・ステップ(男性)は、IDTAのテキストでは左足 → 右足 → 左足ですが、ISTDのテキストでは右足 → 左足 → 右足になっています。

ISTDテキストの場合、リバース・ターンは6歩ではなく7歩構成になっており、7歩目が左足で(H)になっています。つまり、タンゴのウォークと同じように「歩きます。そして、歩いた後に右足からのスリー・ステップに入れます」と言っているのです。

 

ハッピー・ダンシング!