このフィガーは教師用テキストには出ていませんが覚えてしまいましょう。出てくる「クイック・ウィーブ ~ 左へのシャッセ」を見て、「左へのシャッセ」もサークルで習っていない」と言う人が多いかと思いますので、その説明もします。
PA01 Waltz 20 クイック・ウィーブ
(Quick Weave)
■足型図
「パーティーはおまかせ」より⑰ クイック・ウィーブ ~ ⑱ 左へのシャッセの頁です。
❶クイック・ウィーブ(Quick Weave)
クイック・ウィーブは4歩構成で、踊り方としてはウィーブ・フロム・PPの1~4歩のイメージですが、カウントとライズ・アンド・フォールが変わります。
ジェフリー・ハーン(Geoffrey Hearn)氏のアドテク「テクニーク・オブ・アドバンスド・スタンダード・ボールルーム・フィガー(A Technique of Advanced Standard Ballroom Figures)」に出ており、一般の教師用テキストには出ていませんが、楽に踊れると思い取り上げました。
●カウント
アドテクには(1&23)で出でています。サークルで踊るには(12&3)の方がPPからスクエアに戻る1~2歩間がゆったり踊れるのでお勧めです。よって、「パーティーはおまかせ」では(12&3)を使っています。
●フットワーク
(男女とも)①HT ②T ③T ④TH
●ライズ&フォール
1~2歩目はライズを継続し3~4歩目はアップ。4の終わりでロアー。
❷左へのシャッセ(Chasse to Left)
「左へのシャッセ」はクイックステップの「プログレッシブ・シャッセ」と同じです。ここではクイック・ウィーブに繋げていますが、コーナーでナチュラル・スピン・ターンを踊った後にこの「左へのシャッセ」を続け、新LODに抜けていくことができます。使ってみましょう。
✅映画 Shall we Dance? の中へ!
日本映画のリメイク版 “Shall we Dance?” の中で、レッスンを終えた主人公ジョン(リチャード・ギア)と仲間の前で、ポリーナ(ジェニファー・ロペス)とフランチェスコ先生が優雅なワルツを披露します。その場面がYouTubeにありましたので、まずはその踊りを見てみましょう。
この映画の日本公開(2006年)に合わせ、白夜書房からシャルウィダンスのオフィシャルブックが出版され、映画で使われているステップの解説と一部足型図の書き起こしの仕事を頂きました。ロードショー前に映画を見られる貴重な体験をしました。
そして、このときポリーナとフランチェスコ先生が踊ったのが次のフィガーです。クイック・ウィーブもあります! あなたも二人のステップを踊り、映画の中に入って行きませんか?
1. クローズド・チェンジ (1.2.3)
2. ナチュラル・スピン・ターン (1~6)
3. リバース・ターンの4~6 (1.2.3)
4. ウィスク (1.2.3)
5. プロムナード・シャッセ(シャッセ・フロム・PPをPPのまま踊り通します)
6. クイック・ウィーブ(1.2&3 画面には出てきませんが……)
7. スローアウェイ・オーバスウェイ (男性は左足後退から。3小節目の最後でPPに)
8. プロムナード・シャッセ(PPのまま1.2&)
9. プロムナード・ピボット(PPから“&カウント”で男性は左足で左回転(女性は右足で右回転)し、正対の形に戻ります)
10. 左へのシャッセ(男性は左足後退から1.2&3)
11. カーブド・フェザー(1.2.3)
12. ヒール・プル2歩 (1&)
13. カーブド・フェザー(2.3)
14. セイム・フット・ランジ
ハッピー・ダンシング!