ビクター・シルベスターのモダン・ボールルーム・ダンシングから「15.クイックステップ」をお届けします。
第二章 実習
15.クイックステップ
The Quickstep
クイックステップは間違いなく、今日最も人気のある踊りの一つです。
クイック・リズムと同じ音楽が使われますが、 テンポ は 1分間に50 から 52 小節とより厳密に演奏されます。もし楽団がものすごく速い演奏をしたとすると、クイックステップをきちんと踊ることはできません から、そうした場合にはクイック・リズムを踊りましょう。音楽が同じテンポで演奏されていても、いつでもクイックステップとクイック・リズムを混ぜて踊る事ができます。もしクイ ックステップを踊っていて混雑している場所にきたなら、クイック・リズムに切り替え、スペースを見つけ次第クイックステップに戻ったりできます。
クイックステップには、ウォークとシャッセの二つの基本の動きがあり、すべてのフィガーはこれらの動きで構成されています。
●前進ウォーク
スロー・フォックストロットと同じ要領で行ないますが、もっと音楽が速いです。
●後退ウォーク
スロー・フォックストロットと同じ要領で行ないますが、もっと音楽が速いです。
●シャッセ
いろいろな形のシャッセがありますが、常に3 歩あり、‘クイッ ク、クイック、スロー’( 4 拍使用)のカウントになります。 3 歩のうちの 2歩目は閉じる足です。シャッセが使われる別のフィガーについては、そこで詳しく述べてあります。
■ステップの説明頁(PDF3つ)を読みましょう。以下のステップが出ています。
- クオーター・ターンズ
- プログレッシブ・シャッセ
- ロック・ステップ・フォワード
- ナチュラル・ターン
- シャッセ・リバース・ターン
- クロス・シャッセ
- ジグザグ
- ナチュラル・ピボット・ターン
- ナチュラル・スピン・ターン
- ランニング・ジグザグ
- ロック・ステップ・バックワード
- クロス・スイブル
- フィッシュテイル
- クイック・オープン・リバース・ターン
- チェック・アンド・フォー・クイック・ラン
- ランニング・ライト・ターン
- チェンジ・オブ・ダイレクション
- ダブル・リバース・スピン
- クイック・オープン・リバース・ピボット・ターン
- ナチュラル・ターン・ウィズ・ヘジテーション
- 右へのティプル・シャッセ(ナチュラル・ターンの1~3に続ける場合)
- 右へのティプル・シャッセ(バック・ロックの1~3に続ける場合)
- ジグザグ、バック・ロック、ランニング・フィニッシュ
- 右へのプログレッシブ・シャッセ
- ブイ・シックス
- アウトサイド・スピン
- テレマーク
- インピタス・ターン
- オープン・インピタス・ターン
MBD158-172compressed
MBD173-182
MBD183-195
(この項おわり)
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「モダン・ボールルーム・ダンシング」
(ビクター・シルベスター著/神元誠・久子翻訳/白夜書房)
2005年12月出版
原書名:Modern Ballroom Dancing (Victor Silvester)
世界で60万部以上の販売実績を誇る、ボールルーム・ダンス本のトップセラー。1922年の第1回世界プロフェッショナル・ボールルーム・ダンス選手権のチャンピオン、ビクター・シルベスターがダンスの歴史を遡り、スタンダード・ダンスの起源と発達を語る。実習編では、初心者にも適した踊りから上級者向けまで詳しく解説。
ビクター・シルベスターは楽団を率いていたことでも有名ですし、同様に、ストリクト・テンポを確立した人としても名が知れ渡っています。私がダンスを始めた時にも、イギリスからビクター・シルベスター・グランド・オーケストラのLPを何枚も買い求めていましたので、そのように著名で偉大な人が書かれた本の翻訳をさせて頂く機会を得たことは、この上なく光栄でした。
神元誠・久子