どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中。ここでは第5章「女性のための10の話」を紹介します。
MA46 第5章 女性のための10の話
(第3話)一歩の知識
今回は一歩について書いてみようと思います。
まず、その場に両足を揃えて立ちます。そして、右足から一歩だけ歩いてください。あなたの足は今、次のどの形になっていますか?
① 両足が前後に開いた形
② 右足に左足が寄った形
ダンスでの一歩は②の形と覚えましょう。つまり、両足を揃えた形から右足を一歩ステップしたなら、右足に体重が乗り、左膝が寄ってくるところまでが一歩です。
実は、ダンスの動きがぎこちない人の多くは、①を一歩と考えているため、次への動きが途切れているからなのです。
でも、②の形を取ると、次のステップに動ける用意ができているため、動きがスムーズなのです。
それでも、「①でも一歩じゃないの?」と考えている人のために補足説明をしましょう。
人は納得しないと動かないものですからね(笑)。
つまりこうです――――
①の形からもう一歩、今度は左足を出してください。
左足は右足前方に出ていますね?
そうだとすると、最初の右足は左足の傍から前に移動したのに対し、左足は右足の後ろから前まで移動したのですから、左足の一歩は右足の一歩の二倍の距離を移動したことになり、一歩の長さが違うことになります。
「もう一歩右足を出せば、それからは、左右、同じ長さになる」と考えるかもしれませんが、そうなると、通常立つ形が「両足が開いた形」になり、それはとても不自然であることに気づかれることでしょう。
一歩の意味が分かると
踊りはグググーンと上達します。
(「第5章 女性のための10の話(第3話)一歩の知識」おわり)
ハッピー・ダンシング!