AT09 頭部の動きは脊椎運動を支配する

投稿者: | 2020年1月29日

今回からダンスウイング52号の連載2回目に入ります。ジェレミーさんのお話からハッと気づかされることが多いですが、実はシンプルで当たり前のことばかりと思いませんか? 「それはそうだ」と思える箇所では、私の翻訳を自分の親しんでいる言葉に置き換えてみるのも良いかもしれません。

 

私とダンスとアレクサンダー・テクニークと
AT09 頭部の動きは脊椎運動を支配する


ダンス――遥かにうまくなるための秘訣(2回目記事より)


ダンスで思うように動けていますか? 完璧ですか? 同じ問題で困っているということはありませんか? もしお困りでしたら、この記事を読んでください。あなたの知らない社交ダンスに応用できる動きの秘訣が書かれています。下に示すボディ・チャンスの7つの原理を応用するなら誰でも、これを知らない人よりはるかに有利になることでしょう。

その7つのボディ・チャンスの原理とは、

1. すべての動きは相互依存の関係にある。
2. 有害な動きは概ね知らないうちに行われている。
3. 動きは健康や精神状態に大きな影響を及ぼす。
4. 頭部の動きは脊椎運動を支配する。
5. 動きは古い感覚に支配され、新しい考えで動くことはまれである。
6. 動きは緊張を増やしてではなく、減らすことで変わる
7. 私たちの運動感覚は体内で調整される。(お断り:「体内に備わっている」→「体内で調整される」に変更しました)

前号(1回目記事)では、姿勢が悪いと引き起こされる問題は1~3の原理に含まれることを説明しましたが、今回は残りの4~7の原理を探り、ダンスでの自然な動きの取り戻し方や、苦痛を引き起こしたりバランスを崩したりする問題の回避策を見ていくことにしましょう。

原理4.頭部の動きは脊椎運動を支配する

アレクサンダーが発見したのは、私たちの頭の置き方で体の他のすべての動きが変わるということでした。これは、あまりにも分かり切ったことで、むしろ、広く理解されていないことの方が理解し難いことです。(理解されていない)その大きな理由として思い当たるのは、この原理が正しいかどうかを知るには、自ら体験しなければならないからかもしれません。アレクサンダー・テクニークに行くと、先生が手を使ってそれを体験させてくれ、それは本当にいい感じなのです。あなたも習いに行って体験すると、同じように感じることでしょう。

実に殆どの人は、不必要に力を入れて首の下の筋肉を緊張させています。その結果、背骨、胸、そして骨盤を押し下げていますので、そうした首の押し下げを止めることで、とても軽く楽になったと感じることができるからなのです。ですから、ダンスでも、もっと自信を持てることでしょう。

首の直下には、人体筋肉の中でももっとも繊細な筋肉が10個あります。これらの筋肉の主な役割は頭部のポジションを感知しコントロールすることで、車で例えるならパワステの役目をしています。頭部を実際に動かす役割はもう少し大きな筋肉が担っていますが、その動きは、これら10個の筋肉からの情報に基づいています。

自然はどうして頭部と背骨の関係をこのように創造したのか実に不思議ですが、第1の理由として、ここには生命に関わる感覚が備わっていることが考えられます。頭部は視覚・聴覚・嗅覚・味覚が集まる「中央司令部」なのです。こうした感覚は外界との接触に不可欠ですから、興味を引く匂いや味、目に入ってくるもの、そうした感覚に導かれて自然と動きたくなるものなのです。

第2の理由として、どんなものでも頭部が前にある点です。汽車のエンジンが先頭についているのは、そこからすべてを引っ張るからです。面白いことに、私たちの体も同じように動いており、頭部が体を連れて行き、その間、背骨や脚部の筋肉が力を出して動けるようにしています。

このことを簡単に理解するには、這ってみることです。

畳の上で四つ這になって動いて見ましょう。そのとき、お友達に頼んで頭を連れて行ってもらってください。その次は、お友達のリードに逆らってみましょう。このとき首に余分な力を入れないようにします。

この実験をしてみると、頭の動きをコントロールしない限リボデイの進む方向を決められないということがわかる筈です。ちょっと不思議にも思えるこの方法はロデオでも使われており、カウボーイが会場に引き出された牛に最初にすべきことは、牛を捕まえ、首をひねることです。そうすると牛の胴体もひねられて倒れるからです。でも気をつけてください、あなたが牛にひねられないように!

よって、あなたが何かアクションを起こそうとするときには常に、頭と背骨の動きが結びついているという、この重要な原理を思い出して体を使うようにしてください。これをすると、あなたは魔法を手にしたのも同然、ダンスの成績はぐっと良くなることでしょう。
これはシンプルな方法ではありますが、使いこなすには経験も練習も必要です。

(「ダンス――遥かに上手くなるための秘訣」第2回記事から)

 


(つづく)

 

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