どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中。ここでは第4章「ラテンの悩みを解決する10の話」を紹介します。
MA43 第4章 ラテンの悩みを解決する10の話
(第10話) リードの形
私たちが考えるリードの一部を、ルンバのステップを使って書きます。
①フィジカル・リード:
ボディで次の方向を示すリード。例えば、両手を取ったところからニュー・ヨークに入るとき、出るステップより一瞬早くボディと顔を(軸足も)回転させることで、女性に方向を示します。オープン・ヒップ・ツイスト3歩目から女性をファン・ポジションにリードするときも、手で「グイッ」と押し返さなくても、ボディで「あちらの方へ」と示してみましょう。きっとハッピーな顔で進んでくれることでしょう。
これもフィジカル・リードと言えるでしょう。
②ハンド・コネクションによるリード:
女性をステップさせた足の上に体重が乗り切るところまでのリード。ボディと手が同じように動きます。
例えば、ルンバのオープン・ヒップ・ツイスト1歩目後半と2歩目前半の形は男女とも向かい合っていますから、男性は左足から右足に、女性も右足から左足に体重移動するだけでよいことが分かります。こうしたときには体重移動だけのリードを使います。
女性を2歩目に乗せる前に手を使うと、「引っ張り過ぎ」と言われるでしょう。「ハンド・コネクションによる」と書きましたが、「ステップすることによるリード」と考えても良いと思います。
③余韻のリード:
例えば、ルンバのオープン・ヒップ・ツイストで女性を1歩目(カウント2)に乗せます。この時点では、女性はまだ真っすぐですから、(カウント2)の後半でヒップに乗ってもらおうとします。
ここで男性が手で押すと「押し過ぎ」になってしまいますから、男性はグリップをそこに置いたまま、自分がヒップに乗りながら手首や肘や腕の力を解放します。そうすると、その緩みが「余韻」となって女性に伝わり、女性はヒップに乗るアクションを起こすことができます。
手よりボディを使う方が大切と思いながら、
ステップの中でいろいろ試してみましょう。
(「第4章 ラテンの悩みを解決する10の話(第10話)リードの形」おわり)
ハッピー・ダンシング!