MA37 アレマーナを足型図で踊る

投稿者: | 2020年1月21日

どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中。ここでは第4章「ラテンの悩みを解決する10の話」を紹介します。

 

MA37 第4章 ラテンの悩みを解決する10の話
(第4話)アレマーナを足型図で踊る

 

どのフィガーにも共通しますが、ステップする方向をきちんと理解するだけで、踊りも正しく綺麗になります。そう言う意味で「足型図」は大いに助けとなります。

 

これは、以前に教えていた小さなサークルでの話です。女性ばかりのサークルだったので、出席者のリクエストに応える形でレッスンをしていました。

ある日、ルンバに共通の「女性は前進を意識して踊る」をテーマにレッスンをしていると、Hさんのアレマーナが週間の間に、格段に上手になっていたのです!

 

多くの女性の場合、ファン・ポジションから始めると、アレマーナの4歩目は “クルリ” と回ることに意識が行ってしまうのですが、この日のHさんは、

●4歩目前進、そして “クルリ”
●5歩目前進、そして “クルリ”
●そして6歩目で男性の前に前進ウォーク!

 

「綺麗!」
と、他の女性もビックリした声を上げます。

 

「うまいじゃん!」と私が褒めると、

「本で勉強したの」と恥ずかしげに。


続けて――――

「私、地図も読めない人なの。だから、足形図を見てもよく分かんなくなって・・・・・・。それで、ダンボールで足型を切り抜いて・・・・・・」

「切り抜いたの!?」

「うん。適当に切り抜いて、それを足形図どおりに床に置いて、それで、1歩ずつステップしたの」

 

「偉い! すごい!」

「偉いでしょ(笑)。やってみると、出す位置とか方向が自分の思っていたのと違ってるのよね。いろんなことをたくさんやっても消化できないから、このアレマーナの数歩だけ1週間練習したの」

 

彼女のアプローチにはとても驚きました。

「分かっている」と「できる」は違いますし、「知っている」から「できる」とは限りません。それを体に確認作業させたところが素晴らしいと思います。

この何歩かの練習が今後の彼女のルンバを、いえ、踊りのすべてを変えるに違いないと思いました。

 

お手元に「サークルで上達するボールルーム・ダンス(ラテン編)」(白夜書房)がありましたら、このHさんと同じことをやってみてください。かなり綺麗なアレマーナを踊れるようになることでしょう。

なお、拙書は絶版なので、持っていない人のために足型図をここにプレゼント! みんなで上手くなってしまいましょう!

 

 

 

足型図はバカにできないのです。

(「第4章 ラテンの悩みを解決する10の話(第4話)アレマーナを足型図で踊る」おわり)

 

ハッピー・ダンシング!