MA19 ダンスの大原則

投稿者: | 2020年1月6日

どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中です。今回は誰も言わない「ダンスの大原則」について。最後にサルサの場合を追加しました。

 

 

MA19 第2章 サークルで上手くなる11の話
(第8話)ダンスの大原則

 

そんなことはないかなあ・・・・・・。

でも、案外知られていない気がします。

 

それは何かと言うと、ダンスの大原則として、回転が入るステップでは――――

 

【原則1】前進する人は真っすぐに出る。後退の人は、前進の人が真っすぐ出られるように道を開ける。

【原則2】内回りの人のライズするタイミングは、少し遅くて良いと思うこと。

 

 

例えばワルツのナチュラル・ターン前半では、男性が1歩目前進して右回転を始めますが、男性は自分が真っすぐの道を進めるよう、女性に道を開けてもらう気持ちで、その方向にリードします。

女性は1歩目左足の上で右半身を捌いて男性の前進を邪魔しないようにします。

男性は2歩目にステップして行きますが、女性は右足を次の進行方向へポイントしても、男性と同じタイミングで体重を乗せようとしなくて大丈夫です。

 

なぜなら女性は内回りだからです。

ずーっと1歩目に乗っていよう。けれど、男性の動きの邪魔をしないわ

くらいの感覚でいれば、3歩目にかけて、男性とちょうど良い感じで動いて行けます。

 

実験すると分かりますが、内回りの人が正直に真っすぐ下がると、前進の人は道がふさがれます。

すると外回りの人はふさがれた道を迂回するように、おしりを外回りさせて回転しなければいけません。これでは運動の軌跡を外れ、効率も形も悪くなります。

これに対し、内回りの人が道を開けるのは、非常に小さな労働で効率よく行なえる仕事なのです。

 

次回の練習ではこの大原則を思い出してやってみてください。ムーブメントがグンと変わります。原則1はラテンでも使われます。

 

内回りの人は闘牛士。
前進してくる牛をぎりぎりでかわす感じです。

(「第2章 サークルで上達する11の話(第8話)ダンスの大原則」おわり)

 

 

■追加の話

サルサで男性に訪れる最初の難関はクロス・ボディ・リードだと思います。

男性は正面にいる女性を180度回転させて、男性の背中側の位置に移動させなければなりません。このとき男性に求められるテクニックが「前進する人(=女性)が真っすぐ出られるように」体を捌くことです。

クロス・ボディ・リードで「女性が流れるような動きにならない」、「顔もハッピーそうに見えない」と薄々感じたときは、付画像を参考にして2歩目と3歩目が体を捌いた位置にあるかどうかを目で確認しましょう。この確認作業さえしておけば、次から女性のハッピーな顔が見られることでしょう!

 

 

ハッピー・ダンシング!