どこかの誰かのダンスに役に立つことを願い、拙書「社交ダンスがもっと好きになる魔法の言葉」を公開中です。今回は膝の話。ほんの少しだけ追記しました。
MA06 第1章 体に関する11の話
(第6話)膝はどっちに曲がる?
膝関節は骨格上、前に曲がるように設計されています。
「そんなこと、誰でも知ってる!」と言われそうですが、スタンダードを踊っていて、ロアーしているつもりでも、膝があまり前に曲がっていないことがあります。
前進運動でそれが起こると、「おしりが落ちている」形になりますし、後退運動でそれが起こると、「バック・バランス」で倒れるかおしりから後退することを意味しています。
その場に立って、垂直なバランスで膝の曲げ伸ばしをしてみましょう。
もっとも自然にできるときは、足首と膝と股関節が上手く連動しているのが観察できるでしょう。
反対に、足首を固めていると膝は前に曲がりにくいですし、おしりが後ろに逃げていると、膝は曲がっても前の方にいかないことが分かります。
サークルで観察していると、例えばタンゴのクローズド・プロムナードで、1歩目でも2歩目でも、足は出ていても膝の緩みが足りないと、動きに勢いが出ません。
試しに「膝を出す」と思って踊ってみましょう。動きがずっとスムーズになることでしょう。
ルンバ・ウォークで前進するときも、後ろの足を前に出すときは、「いったん膝を緩め、膝を前に出す。それから膝を伸ばし、足を前にポイントする」と思ってステップしてみてください。素晴らしく美しい足の使い方ができます。
「膝の使い方を考える」と言う単純なことだけで、今持っている技術がフルに使えるようになります。
今、ポンと膝をたたいた人――――好きだなあ、そういうリアクション(笑)!
あらゆる場所で
膝は前に使おうと、試してみましょう。
(「第1章 体に関する11の話(第6話)膝はどっちに曲がる?」おわり)
■追加の話
「第5話 足首を柔らかくする方法2 一人で行なう」をしているとき、無理のない範囲で膝を少し開いてやって見てください。私の場合、これを寝るときにやっています。布団の中で体を左右に100回位ゆすってから眠りにつくのですが、そうすると、翌朝、足の指が開き、指の詰まる感じが軽減しているので気に入っています。
ハッピー・ダンシング!