「ダンサーのためのメンタル・トレーニング」(マッシモ・ジョルジアンニ著/神元誠・久子翻訳/白夜書房 原書名:DANCING BEYOND THE PHYSICALITY)を紹介します。今回は第2章の最後です。
第2章 ニーズ/⑧エクササイズ
Exercises
■ こうすれば安心できます
― 頻繁に振り付けの変更をしないこと。特に競技会前には。
― 5 種目通して休まずに踊りなさい。
― 競技会の服装で、つまりドレスを着て燕尾を着て練習しなさい。
― たくさんのカップルと混ざり、鍛える機会を見つけなさい。
― 競技会直前の自分を、精神的に安定させてくれるものを探しなさい。
例えば、音楽を聴くとか、ウォーミングアップしたり、人と話すことだったり、あるいは余裕を持って会場に行くことかもしれませんが、そうしたことを探すのです。
■ 変化をつける
― 音楽を変えてみる: 例えばジャズ、アルゼンチン・タンゴ、ファンキー、クラシック、ポップ音楽などに変えてみなさい。そうすると、思いもしなかった色々なことができると気づくでしょう。
― 5 種目の踊る順番を逆にしてみる。
― 同じフロアの中でも、踊る場所を変えてみる。
― 即興で踊ってみる。
― 男女の役を入れ替えて踊ってみる。
■ 大切なこと
― ダンサーとしての自分の好きな点を書き出しなさい。
― パートナーを好きな理由は何か、なぜ他の人ではないのか、それを言葉に出してパートナーに伝えなさい。
― いいと感じたとき、それを口に出しなさい。
― どういうときに自分のことが重要と思えるか、それを探しなさい。
― どういうときにパートナーが重要と思えるか、それを探しなさい。
― お互いを大切に思いながら、見つめ合いなさい。
■ 愛情
― お互いに尊敬し合いなさい。
― 何につけ、いいと思ったときは褒め合いなさい。
― ハグし合うことを学びなさい。
― 優しい口調で話しなさい。
■ 成長
― 自分の成長に役立つと信じる本を読みなさい。
― さまざまな芸術を鑑賞しなさい。
― ショーを観に行きなさい。
― パントマイムのレッスンを受けなさい。
― 新しい外国語を勉強しなさい。
― 博物館に行きなさい。
― 何の分野であれ成功した人と話をしなさい。そして、成功した理由と成功に至った方法を尋ねましょう。
■ 貢献
― 自分がダンス界に何を残せるか、それを考えましょう。
― あなたのダンスを100 年後の人々が、どのように話しているか、想像しましょう。
― あなたは、自分で何か新しいことを発見しましたか? 新しい動きとかリズム、あるいは、新しい意義などを?
まとめ
1, 人は自分自身の欲求を満たすことが必要です。
2, 肉体面でも精神面でも、自分を満足させるようにしなさい。
3, 人は自分の欲求を満たす必要性に駆られて行動します。
4, 二人で踊っているとき、観ている人たちは二人の体の動きだけではなく、心の状態にも気付くのです。
5, 二人で分かち合う部分を増やしなさい。一人だけで重荷を増やすのではありません。
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